#21/ねがう

そのあたたかさのなかで
眠りたかっただけだよ
愚かだったよ、
もどらない指先を
ひたすらに望むなんて

ホームへかえって
膝をかかえてバスタブの羊水で眠りたい
花びらなんてないよ
触れるのさえためらった愛しい命の水が、ほら、ないてる